topic1患者安全とは パート2

topic1 患者安全とは パート1で解説した内容をいかに実践していくかを簡単にまとめました。

患者安全の考え方をあらゆ医療活動に適用するには

患者さんとの関係を進展させる

患者さんをそれぞれの経験を持つ固有の人間としせて扱い、心を通わせてコミュニケーションしなければなりません。これは、テクニカルスキルさえ高ければ患者さんにとって最善の結果がもたらされるというわけではないからです。最善の結果というもは患者さんご本人の”健康”に対する価値観に依存します。
人が望む”健康”な状態はそれぞれ異なるでしょう。例えば旅行が好きでいろんな場所を訪れたい方は歩ける状態での退院を望むでしょう。美味しいものを食べるのが大好きな方は口からお食事ができる状態を望むでしょう。
このように健康な状態に対する価値観はその人がどのような生活を望むか、どう生きるかで決まります。
これは医療者が考える治療することと相反することもあるでしょうが、それでも医療者はまずご本人が何を望んでいるか人それぞれに聞く必要があると思います。またご本人も自分の理想とする生活を医療者側に伝えるていかなければなりません。価値観を分かり合う。これが心を通わせてコミュニケーションするということだと思います。

 

システムとしての失敗につながる複数の要因を理解する

医療で起こるエラーで単一の原因で発生してる事例は少ないです。重大医療事故になってくると必ず多くの要因が関連しています。エラーの原因や対策を分析するときはシステムという観点から考えなければなりません。システム全体に目を向けた議論の手法として「five whys」法(なぜなぜ法)があります。

  • 「five whys」法
    報告:看護師が間違った薬剤を与えた
    なぜ?
    報告:医師から指示された薬剤の名称を聞き間違えたから
    なぜ?
    報告:医師が疲れていて、真夜中でもあったので、看護師が医師に薬剤名を確認することをためらったから
    なぜ?
    報告:その医師は短気なので怒鳴られると思ったから
    なぜ?
    その医師が16時間連続で勤務していて非常に疲れていたから。
    なぜ?
    診療科に医師が少ないから→じゃあ対策は人増やさないとね。もしくは負担軽減を軽減しないとね。

というようになります。このようになぜ?を5回繰り返すと違った視点が見えてきます。指示を復唱するといったルールを設け、その必要性も教育する必要があります。
なぜなぜ分析は根本原因を特定することを重視しておりsafety-1の考え方になりますが、safety-2の視点を持って実施することでより視点が広がると思います。

エラーが発生しても、誰も非難しない
エラーは起きないことが望ましいですが、どうしても発生してしまいます。エラーを最小限にするために再発防止策を考え実施する必要があります。しかし再発防止策は報告があってはじめて動き出します。報告がなければ何もすることができません。そのためエラーを起こした人や発見した人が報告しやすい環境にする必要があります。
怒れると思ったら報告するのをためらう人もいると思います。非難しないというのは、再発防止のためです。

医療の連続性を理解する
医療システムは多くの要素からなり,それらが相 互に関係し合って,患者さんと家族に医療の連続性をもたらしています。なぜエラーが発生したのかを理解し、正しい対策を立てるには医療システムの中でどのような経過で患者さんに治療がなされるかを把握する必要があります。

医療者のセルフケアの重要性を意識する
医療者自身が健康であるべきです。健康な身体・健康な精神じゃないと良い医療は提供できません。ヒューマンエラーの原因の一つに疲労があります。疲労等により生理的機能が低下すると次に情報処理機能が低下します。その結果として行動のエラーか発生します。ヒューマンエラー対策は行動ばかりに注目されますが、なぜそのような行動をしたかを分析していくと正常な判断ができる精神状態ではなかったとか、夜勤帯疲労が蓄積していたといったこともあります。

以上、WHO患者安全カリキュラムガイドライン多職種版トピックス1患者安全とは、をまとめてみました。

 

参考文献:WHO患者安全カリキュラムガイドライン多職種版 パートB 「トピック1患者安全とは」東京医科大学医療教育学医療安全管理学 http://meded.tokyo-med.ac.jp/who患者安全カリキュラムガイド多職種版について/  (参照2018年8月4日)

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