非医療技術は医療業界を生きるための矛と盾、そして知恵となる

働きやすい職場とはどのような環境でしょうか?

誰とでも気軽にコミュニケーションが取れて、明るい雰囲気の職場であったり、自分の意見が尊重され、意見が食い違う場合は冷静な議論ができる。そんな職場が働きやすいのではないでしょうか?

しかし、現状はどうでしょうか?罵声は飛び交い、意見を笑われたり、上の人に言いたい事が言いにくいそんな環境になっていないでしょうか?

僕はこの現状を改善させるのはノンテクニカルスキル やTeamSTEEPSなどの非医療技術だと考えています。

しかし、寺澤秀一医師の『話すことあり、聞くことあり 研修医当直御法度 外伝』を拝読したのをきっかけに考えが少し迷いが生じました。この本には場の雰囲気作りの大切さや良き指導者の心がけが随所に散りばめられてました。

「仁」まさにその言葉が当てはまる人柄で、患者さんや後輩医師のことを非常に大切に考えている事が伝わります。

仁:親しみ、いつくしみ、思いやりの心。

この「仁」の心の前にはノンテクニカルスキル やTeamSTEEPSなどの非医療技術は小手先だけのスキルと知識に思えてしまった。もちろん、ノンテクニカルスキルやTeamSTEEPSはエビデンスがあります。素晴らし技術であり誰もが習得すべきだと思います。しかし、疑問を抱いた状態で人に進める事は出来ません。いったい非医療技術は何のために習得するべきなのか??

 

非医療技術は医療業界を生きるための矛と盾、そして知恵となり得る。

これはどちらかというと、権威勾配の低い側の医療者に当てはまるのではないかと考えます。

非医療技術では伝えることの重要性や伝え方のコミュニケーションスキルを学びます。(もちろん他の要素もたくさんあります。)コミュニケーションの重要性を学ぶことで、権威の上の人に伝えるべき事を勇気を持って伝えるための後ろ盾が得られる。伝えるべき事を正確に分かりやすく伝えるための矛が手に入ると考えました。

怒鳴れたり高圧的な態度で怯んだときに背中を押す支えになる。どういった行動や口調で伝えるかを示す知恵になると思いました。

残念ながら高圧的な態度の人を変える事はなかなか難しいですし、他者に変わってもらうと期待する事はあまり名案だとは言えません。自分が変わる方が成長に繋がると思います。しかし今の現状に困っているのも事実です。だからみんなで非医療技術を学びましょう!!と言いたいです。しかし学んだからといってすぐに人や組織が変わるわけではありません。

寺澤医師の著書の中にこんな言葉があります。

これは遠泳だと心得よ。急ぐべからず。そうすれば溺れない。うまくいかない理由を相手のせいにするべからず。そうすればつぶされない。無駄ないさかいや感情に走って物事を壊すと消耗する。体力を保って泳ぎきるべし。

変化は必要なところには必ず起こる。

この言葉を胸にまずは自分が変わりたいと思うし、非医療技術に興味を持つ人が増えたら組織が変わっていくと思います。そうしたら罵声を浴びせる人や高圧的な態度の人が少なくなっていくんじゃないかと期待してます。

医療における課題解決には医療技術だけでは足りない状況があります。非医療技術によって得られる知恵が医療業界で働く人の盾であったり矛になったりするんじゃないかと思います。

 

参考資料

寺澤秀一.(2018).話すことあり、聞くことありー研修医研修医御法度外伝.株式会社シービーアール.

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